もしものときに備えた交通事故直後の応急処置と対処方法

もしものときに備えた交通事故直後の応急処置と対処方法をご紹介します。
事故後の後遺症でお悩みの方は2006年開院以来、多くの「交通事故治療」を行ってきたクララ整骨院にお任せください。

はじめに

バイク横転

突然の交通事故に遭遇した際、気が動揺してパニックになってしまう人は少なくありません。しかしそのような時こそ心を落ち着かせ、冷静に対応することが重要です。初動対応を間違えてしまうと、2次災害を引き起こしかねません。
事故現場では、負傷者が発生する場合も多くあります。安全を確保した上で、適切な対応をしていきましょう。
ここでは交通事故の直後にすべき応急処置と対処方法についてご紹介します。対応の流れを頭に入れておけば、万が一の時に役に立つはずです。

事故直後の対処方法

出血・動き・声等を確認

【1】負傷者がいないか確認

交通事故が発生した際、真っ先に行わなければならないことは「負傷者の救護」です。
けがをしている人がいる場合、動きや出血、声などを観察するようにしましょう。大量出血や、ぐったりして動かない場合はすぐに救急車を呼ぶ必要があります。
また、頭部を強く打った様子のある人をむやみに動かしてはいけません。移動が必要な場合は近くにいる方たち数人で、そっと動かします。

【2】安全確保

事故現場が一般道の場合、車やバイクなどの往来が激しい可能性があります。そのような場所では事故が起きていることを周囲に知らせることが大切です。2重事故が起きないよう、周囲に注意しながら発煙筒・三角表示板などを設置し、事故発生を知らせてください。
軽度の事故であれば、車両(車・バイク)を安全なところに移動させます。事故の発生場所が道路の中央などの場合、2次被害が起きやすくなるため特に注意しましょう。

事故直後の応急処置

意識確認、呼吸の確認、人工呼吸

【1】意識・呼吸状態の確認と処置

負傷者が発生した場合、まずは意識状態を確認します。「大丈夫ですか?わかりますか?」と声をかけながら肩を軽く叩きます。無反応の場合は、直ちに救急車を呼んでください。

意識はあるが朦朧としている場合は呼吸状態をチェックしましょう。負傷者の胸が上下に動いているか、口や鼻に耳を近づけて呼吸をしているか確認します。
胸の動きがなかったり呼吸音が聞こえなかったりといった場合には、気道が塞がり呼吸停止状態の可能性があるため気道確保が必要となります。口の中を観察して、異物が詰まっていないかもチェックしましょう。

気道確保しても呼吸ができないようなら人工呼吸を行いましょう。親指と人差し指で負傷者の鼻をつまみ、大きく空気を吸い込んだ後でゆっくり息を吹き込みます。気道確保が正しければ胸が大きく上に膨らみますが、確保できていない場合は膨らみません。目視しながら人工呼吸を続けましょう。

【2】脈拍状態の確認と心臓マッサージ

人工呼吸をした後は、拍動の有無を確認します。頸動脈の脈拍が触れているかチェックしてください。頸動脈は、のど仏の横に位置しています。人差し指と中指を揃えた状態で軽く押しつけて、5〜10秒くらいの間で脈の触れを確認します。

万が一脈拍が触れない場合には、心臓マッサージを行います。負傷者の胸郭に沿って指をあわせ、肋骨の下あたりに中指・人差し指を置きます。人差し指の上方に手の付け根を置き、反対の手を重ね両手で圧迫します。負傷者が大人の場合、1分間に80〜100回の速さが目安です。また、AEDが近くにある場合にはそちらも使用しましょう。

【3】出血の確認と処置

負傷者に出血が見られる場合は止血の必要があります。ここでは「直接圧迫止血」と「間接圧迫止血」の2種類の方法をご紹介します。

  1. 直接圧迫止血
    傷口に直接ハンカチ・タオルを当てて押さえる方法です。高い位置に持ち上げて止血すると、より効果的です。
  2. 間接圧迫止血
    傷口の上にある動脈を圧迫し、止血を助ける方法です。出血を一時的にコントロールすることができます。

上腕の止血点は、二の腕のほぼ中央です。中央部分を握り、内側を骨に向かってやや強めに圧迫していきます。大腿の止血点は、骨盤と股の付け根を結ぶ線上にあります。肘を伸ばして軽く体重をかけるよう掌で圧迫してください。
なお、止血の際は感染防止の為直接血液に触れないよう、グローブやビニール手袋などを装着して行いましょう。

おわりに

交通事故の直後に行う応急処置と対処方法をご紹介しました。しかしこれらは一般的な方法であり、事故の状況によっては臨機応変な対応を求められることになります。基本的な手順を頭に入れておき、突然の事故に遭遇した際にも冷静に対応しましょう。

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